ドライアイ

昨年の秋、初めて眼科に行った。目が痛い。
心当たりは真夏の幕張で行われたSUMMER SONIC。なぜかその帰り道は目が真っ赤に充血していた。
OASISの名曲『wonderwall』が聴けたからなのか!?という安直な楽観を裏切り、それから継続的に目の痛みを感じるようになった。そういえば瞳も日焼けするって聞いたことがある。

眼科の女医氏はあっさりと「ドライアイだね〜」と診断を下した。
(そうか、これが世に言うドライアイなんだな)とふむふむしながらクリニックを後にした。
なにしろ今まで目はすこぶる健康だった。
周りの友人たちはコンタクトをパー着している人が多いけれど、自分は視力1,5。もちろんメガネやコンタクトとは縁がない。

目薬を2本処方してもらい、ほどなく使いきる。
「目薬がなくなったんですヨ」と再度眼科へ。今度は8本貰う。
そういえば初診の際おこなった視力検査の結果を聞いていなかったので尋ねてみると「0,3と0,4だね〜」と言う。思わず「え!」と言ってしまった。

10年前から1,0も少なくなっていた。(こういう計算は正しいのか)
そうなのか。そうなのか・・・動揺を隠しきれない。
でも無理もない。自宅は常に間接照明。蛍光灯は天井から外してしまった。どうも青白い光が好きではない。その下で今まで何冊の本を読んだだろうか。

去年免許を更新した際、免許センターのおじさんに「うーん、次はメガネが必要だねぇ。今回はギリギリだけどさ。」と忠告されたのを思い出した。
だから自分の視力は0,8くらいはあると思い込んでいた。

しかし果たして視力0,3や0.4の人はこんなに「見える」のだろうか!?
自宅で映画のDVDを観る時に字幕が見えず(字幕のフォントをでかくする機能があったらいいのにナー)とぼんやり思うことはあっても、日常生活にまるで支障はない。
ただ、目薬は手放せなくなった。今やコートのポケットに目薬が入っていないと不安。我が家はいたるところに目薬が配置されている有り様。

さて、視力検査の結果を踏まえると、遅くとも次回の免許更新までには眼鏡を購入する必要がありそうだ。そこで買い物のついでに渋谷のオシャレ眼鏡店に行ってみた。
眼鏡に関して無知な自分もなんとなく自分の好みがわかってきた。ふむふむしながら店内を巡回。
と、店の奥のスペースに不思議な眼鏡をかけた人がいた。若い女性が視力検査用の眼鏡を装着したまま店内をたどたどしい足取りでウロウロしていたのだ。
レンズを数枚着脱できるようになっている分厚いまんまるの黒いフチはビスのようなもので頑丈に固定されている。女性の顔半分くらいはそのトリッキーな眼鏡に覆われていた。本人がそのヘンテコっぷりに気付いていないのにも驚く。申し訳ないが友人と顔を見合わせ声を殺して爆笑。
眼鏡を作る際はひとりで行こうと心に誓った。

昔、恋焦がれていた人にテーブル越しにじーっと長時間見つめられ、「・・そんなに見ないでよ」と言うとあっさり「見えてないよ」と言われた。
相手は目が悪いんだった。その勘違いは甘酸っぱすぎた。
一瞬でもモジモジしてしまった自分が、今思い出しても恥ずかしい。


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