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買い物日誌013 明るくて頼れるやつ

SIGMA 30mm F1.4 EX DC /HSM
¥49,000
購入場所 ビックカメラ新宿西口店

一見難しそうなレンズの商品名は、その特性が数値で表された “実に親切なもの” なのだ。30mm F1.4と書いて「明るい標準レンズ」と読む。

30mm F1.4とは、焦点距離30mmで開放F値が1.4のレンズということ。

焦点距離とはレンズと撮像素子(フィルム)までの距離で、いわゆる写真に写る範囲を表す。一般的なデジタルカメラの場合、30~35mmが標準レンズに相当する。「標準」とは人間の視野(45°)に近いということなのだ。※ 数値が小さくなれば広く景色が写せる「広角レンズ」、大きくなれば景色の映る範囲の狭い「望遠レンズ」となる

開放F値はレンズの明るさを指す。数値が小さくなるほど光がたくさん取り込める「明るいレンズ」ということ。明るいレンズほど値段は高くなるが、ピントの合う範囲が極端に狭くなるので、被写体を際立たせる美しい背景ボケが好きな人にはたまらない。

一ヶ月前にD90を購入した時、レンズを買わなかった理由はいくつかある。

■ 購入時はNikonの35mmレンズがF2.0のものしかなかった
(夜や室内の撮影を考えると2.0では少しもの足りない?)
■ Nikonから近日中に35mm F1.8のレンズが発表されるという噂があった
(少なくともF2.0よりは明るいということだ)
■ SIGMAの30mm F1.4も気になる
(値段は張るが開放F値1.4は捨てがたい)

新しいレンズを買うまでの間、とりあえず手持ちの50mmを使うことにした。しかしマニュアルのレンズでは、F値・シャッタスピード・ピントを一枚撮るごとに手動で設定しなくてはならない。これではせっかくの高性能が発揮できないし、中望遠レンズでは狭い室内での人物撮影がドアップになってしまう。やはりD90用にレンズを購入する必要は、ある。

ボディを買ってから一週間程して、噂通りNikonから35mm F1.8のレンズが発表された。まずは3月6日の発売日を待ち、店頭で実写してから買うのがよさそうだ。
Nikon35mm F1.8の魅力は手頃な価格と200グラムという軽さ。対してSIGMA30mm F1.4のレンズは、400gもある大口径でずっしりとしている。価格も高いがF1.4の値は心強い。このどちらを選ぶかで散々悩む。

週末、意気揚々とビックカメラに向かう。カメラ売り場に直行して持参したD90にSIGMAとNikonの両レンズを装着して試写させてもらった。
声を掛けた店員氏は二つのレンズをテーブルに並べ、細かな説明を始めた。カメラ好きからすると、やはりSIGMAが優勢な様子。確かに価格の差も歴然としている。

実物を触ることで、カタログの数字を睨んであれこれ考えていた理論が覆ってしまうことがある。SIGMAのレンズは想像より重くて大きかったけれど、その分の頼りがいを感じさせてくれた。手に馴染む質感もなかなか良い。

悩むこと10分。D90に窮屈そうに大口径のレンズがくっついているものなかなかキュートな気がしてきて、SIGMAの30mm F1.4 EX DC /HSMを購入することにした。
ようやくデジタルの悩ましい問題に終止符が打たれた。悩ましい時間は過ぎたのだ!

本日の1曲
Wave Of Mutilation / Pixies

買い物日誌011 デジタルの悩ましい問題

Nikon D90 ボディ
¥97,600
購入場所 ビックカメラ有楽町店本館

フィルム数本分の同時プリントが仕上がるまでに一時間はかかるから、その間喫茶店で時間を潰すことになる。同時プリントは1本あたり千数百円かかるし、すぐに写真が見たいのに、持ち込む時間が遅いと当日中の現像を受け付けてもらえないことだってある。

それにブログで写真を使いたければ写真をMacに取り込む必要がある。ホコリをエアダスターでプシュッーっと飛ばしながら、ネガスキャンする。高解像度であればある程待ち時間も長い。次に取り込むネガの端を指紋が付かないように持ち、ひたすら待つ。
・・・・・。

今更いうまでもないけれど、デジタルなら帰宅後にカメラをMacに接続するだけで上の過程をスキップできる。フィルムすら買う必要は無い。対してフィルムカメラは手間も金もかかる。これまで幾度となくこの行程を繰り返してきたけれど、そろそろ本気でデジタル一眼レフを購入しようかという気になってきた。

フィルム一眼レフはずっとNikonを使ってきたし、名機と評判のD80の後継「D90」が昨年発売されたこともあり、機種はすんなりと決定した。しかしこの時点ではまだ気付いていなかったのだ。レンズ選びがこれほど悩ましいということに!

一眼レフは「標準レンズ」でずっとやってきた。標準レンズとは人間の視界に近い自然な画角が得られるレンズで一般的に50mmのレンズが相当する。

ところがD90をはじめとする一般的なデジタル一眼レフは、フィルムとは撮像素子(さつぞうそし:光をデータに変換する部分)の大きさが異なるので、同じ50mmのレンズを装着しても画角が変わってしまう。要するにD90に50mmのレンズを装着しても “人間の視界に近い自然な画角” は得られない。

デジタルカメラで標準レンズの画角を得るためには、計算上33mmのレンズが最適ということになる。しかし、この半端な焦点距離の単焦点レンズは生産されていない。(Nikonの場合だと28mmか35mmかのどちらか、ということになる)
標準レンズにこだわりたい気持ちはあるけれど、驚くべきことに、デジタルでは簡単に叶わない望みなのだった(!)。

そんな焦点距離の問題に加えて「解放F値の値」や「絞りリングの有無」など、レンズの特性はいくつもの要素で構成されるため、どのレンズを選択するかは考えれば考えるほど悩ましいのである。

とりあえず手持ちの50mmレンズをこのボディに装着してデジタルライフを始めることにした。マニュアルレンズなので、オートフォーカスにもならないけれど、売り場で試写した際に違和感がなかったからだ。

ちなみにD90に50mmを装着すると、75mmの画角に相当し「中望遠レンズ」ということになるが、こうして説明しようとすればするほど文章がややこしくなっていくのも、また悩ましい。

本日の1曲
Gobbledigook / Sigur Ros

敬愛する写真家、Ryan McGinleyの作品が
アートワークになったSigur Rosのアルバム。名盤!