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Radiohead “JAPAN TOUR 2008″ @さいたまスーパーアリーナ(2008.10.05 Sun)

客電が落ちれば、直前にしていた会話すら思い出せなくなってしまう。さいたまスーパーアリーナに集まった数万人が息をのんだ瞬間。今夜、最新アルバム『In Rainbows』のオープニングトラック「15 Steps」でライブがスタートした。

2曲目はRadioheadの名を世界に知らしめた『OK Computer』のオープニングトラック「Airbag」、自室で聴きまくっている『The Bends』から「Just」、『Hail To The Thief』からは「There There」、長年MTVのCMに使用され続けている『Amnesiac』の「Pyramid Song」。

ベストアルバムが発売されたこともあって、序盤は新旧アルバムから1曲ずつ楽曲が演奏されていく。
ここまでされると、してきたはずの心の準備も追い付かない。

彼らが二酸化炭素の排出削減を目論んでいることを加味すれば、最小限の装置で最大限の演出効果があるステージセットと言えるだろう。暗闇に輝く虹色のネオンはシンプルで洗練された印象さえ与える。

「コンバンワ。」「・・・Are you ready?」
最小限にとどめられたMCで、今夜はバンドメンバーの紹介すらされていない。その代わり、次々と演奏されていく楽曲の圧倒的な存在感に満たされていく。

「Paranoid Android」のイントロが流れると一際大きな歓声があがった。静かな歌い出しから一転、へヴィーなサウンドが病み付きになる。鍵盤を叩き「Fake Plastic Trees」を呟くように歌うトム・ヨークの歌声を聴けば、時間が過ぎるのが本当に惜しくなってしまう。

個人的には、今夜のハイライトは「Idioteque」だった。とかく内向的と称される『KID A』の代表曲がアクティブなアレンジでフロアを揺らす。ギターを置いたトムが踊り、アリーナに密集したオーディエンスの狂騒がさらに気分を高揚させる。ステージから遠く離れた5階のスタンドだって揺れていた。

一夜開けても、目を閉じればステージのネオンとギターサウンド、オーディエンスの熱っぽい歓声が蘇ってくる。
初めて観るRadioheadのライブ、その雰囲気はロックバンドのライブそのものだった。この楽曲たちと世界を旅することができるなんて、なんて稀有な人達なんだろう・・・!

(Photo/Rolling Stone.com -Radiohead photos)

SETLIST

01. 15 Step
02. Airbag
03. Just
04. There There
05. All I Need
06. Pyramid Song
07. Weird Fishes/Arpeggi
08. The Gloaming
09. Myxomatosis (Judge, Jury & Executioner)
10. Faust Arp
11. Knives Out
12. Nude
13. Optimistic
14. Jigsaw Falling Into Place
15. Idioteque
16. Fake Plastic Trees
17. Bodysnatchers

- Encore [...]

Weezer “WEEZER FESTIVAL” @東京 国立代々木競技場第一体育館

ホールでドリンクの長い列に並んでいると、スタッフがライブの開始を告げて回っていた。場内に顔を出すと、照明が客席を照らしている。あれ?ライブは始まったんじゃないの?

皆の視線が集中している後方を見ると、voリバースがマイクを持ち、客席の一人一人に名前を聞き『ハジメマシテ。』と丁寧に頭を下げている。この日、ファンと一緒に楽曲を演奏する企画(フーテナニー)が進行していたみたいで、この丁寧なご挨拶が30人分くらい繰り返された。

ほどなくしてセッションが始まり、早くもアンコールのような和やかで不思議な雰囲気が包む。ライブらしからぬ明るい照明と手拍子は、どこかの市民会館のリサイタルみたいだ。ロックのギグとは程遠い。

リバースは『ツヅケテ〜』と「Beverly Hills」を歌いながら言い去ったあと、ようやく反対側のステージに姿を現した。今夜のライブ、波乱の幕開けである。

ここ数年のWeezerは、日本のファンが聴きたい曲を惜しみなく演奏してくれている。この日のセットリストを振り返ると、1stアルバムと2ndアルバムからの楽曲が多いことがわかる。「Pink Triangle」や「Why Bother?」(どちらも2ndアルバム「Pinkerton」収録)、美しいコーラスワークの「Susanne」(シングル「Undone」のB面に収録)まで披露されるとはまったく驚いてしまった!

そしてなんと、半分くらいの曲で、リバース以外のメンバーが楽曲を歌うという異例の事態。いや、その慣れた様子や、オフィシャルサイトで公開されている動画からするに、最近はこのスタイルなのかもしれない。

ステージに座り込み、ボーカルを取らない、ドラムを叩き始める。ポニョの歌詞を口ずさみ、曲の真っ最中に『コノキョク、スキデース』と叫ぶ。終始奔放なパフォーマンスを続けたリバース。まったく、ファンの期待に応えているのか、裏切っているのか!?

この日数少ないちゃんとした演奏(?)「Say It Ain’t So」は、Weezerってこんなに格好良かったっけ?、と思ってしまう。(CD音源を真似て)メンバーへのインタビューから始まった「Undone (The Sweater Song)」など、最初の数音で身体が反応してしまう。

Weezerは自分にとって大切なバンドであるものの、一般的には意外にも知名度が低い。それでいてこれだけのオーディエンスが集まり、ブーイングが起こらないのもすごい。(「Perfect Situation」はリバースに歌って欲しかった気もするけれど)

今回の来日ツアーは本日が最終日となる。MCでそれを告げるとリバースはくるりと後ろを向き、バンドメンバーに「オツカレサマデシタ。」とおじぎをする。打ち上げでもない、ライブ真っ最中に行われたシメの挨拶には笑わずにいられない。(4代目bassの)スコットもバンドに馴染んでいるみたいだし、日本人のワイフのおかげでリバースのニホンゴMCも快調である。

昨年あたりはバンド解散説が飛び交ったこともあった。しかし今年リリースされたアルバムの出来は最高。今はYouTubeを使ってファンと曲を合作したり、フーテナニー企画でファンとセッションするなどの(以前のWeezerではちょっと考えられない)変化も起こっている。バンドは、周囲の心配をよそに楽しんでいるみたいだった。

自分のダメっぷりを歌うWeezerのスタイルは、かつて「泣き虫ロック」と呼ばれていた。
今夜は興奮と笑いが交互にやって来る不思議なライブ。リバースだっていつまでも泣き虫じゃいられない。日本に甘えた男(!)の最高のショウだった。

SETLIST
- Hootenanny -
01. Island in the sun
02. El Scorcho
03. Beverly Hills

04. Dreamin’
05. Dope Nose
06. Pork & Beans
07. Why Bother?
08. Hash Pipe
09. Buddy Holy
10. Creep (Radiohead cover)
11. My name is Jonas
12. Pink Triangle
13. Susanne
14. Undone [...]