授業より大切な音楽?

高校生の頃、授業中にCDウォークマンで音楽を聴いていた。その頃、毎日繰り返される退屈すぎる授業に嫌気が差していた。高校生にもなると”将来に役立つ、役立たない”の区別がつくようになる。もっとも、志望していた大学の試験は国語と英語で事足りた。余計に他の教科に興味がなくなる。

しかしよりによって授業中に聴かなくてもいいんじゃないかと思う。教室の後ろの席で、おもむろに頬杖をつく。
COウォークマンを机の引き出しに入れ、コードを制服のシャツの下に通す。胸元に出したイヤホンのコードをソデに通す。手のひらのイヤホンを耳に押し当て再生する。
音漏れはしていなかったのか?教師に怒られなかったのか?怒られた記憶がないことを思えば相当うまくごまかしていたはずだ。

もっともそんな裏工作をせずに堂々と授業をサボるなり、イヤホンを耳に突っ込むなりすればよいのだ。教師に叱られることもなくうまくやっていたのだろう。教師によって態度を変えていたのかもしれない。

高校生はうまくやる。将来役に立ちそうもない堅苦しい授業に疑問を感じながらも、宿題を提出し、勉強して進学する。放棄した宿題をごまかす為に、人のいない職員室に忍び込み、提出名簿に素早く丸をつける。テスト前の徹夜すらも面倒になり、言い訳がましい答案を提出し、赤点を免れようとする。不器用でピュアな高校生は実はなかなかいないのかもしれない。

教師達に口答えするでもなく登校拒否をするでもない。授業をサボりすぎると面倒になるからぼんやりと着席している。そのうちぼんやりと着席するのにも飽きて、音楽を聴くようになった。
そこまでして音楽を聴きたかったのだろうか?そう思う反面、今でもやっていることはあまり変わらなかったりする。


本日の1曲
Strong Enough / Sheryl Crow


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