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話題の書『ダ・ヴィンチ・コード』

2003年に発行された『ダ・ヴィンチ・コード』は瞬く間に話題をさらい、日本でも400万部を突破、今も尚売れまくっている「超」ベストセラーだ。(何と発行部数は世界中で4900万部を超えている)原作を元に製作された映画は今週末「全世界同時公開」、関連番組も数々放送されている。

レオナルド=ダ・ヴィンチの残した名画の中に世界を揺るがす「真実」を解く鍵が隠されているという。何世紀にも渡って研究者達を虜にし続けているその謎を解き明かすべく物語は進行する。研修者達は最早、ダ・ヴィンチの絵を単なる絵画として見ているのではない。そこには歴史を覆す、真実が描かれているからだ。

文中には聖書からの引用に溢れ、聖書が改ざんされた事実や、異教徒の思惑についても言及している。研究書のような記述に知的探究心をくすぐられ、息をつかせぬストーリー展開でページをめくる手が止まらない。
<〜以下、本書の内容に触れています〜>

ルーブル美術館長の衝撃的な死で幕を開ける。あろうことか彼は「ウィトルウィウス的人体図」を模した姿でルーブルの床に横たわっていた。死の間際に彼が伝えたメッセージを解読すべく、象徴学者ラングドン氏が登場する。

たとえ、キリスト教に関して知識が薄い人でも、我々の生活にはその教えや習わしが溶け込んでいるものだ。「13日の金曜日」が不吉だとされる理由や、ディズニーのアニメーションに隠された暗号のくだりは好奇心をくすぐり、ストーリー展開で読者を引き込む。

本書でダ・ヴィンチは、秘密結社(シオン修道会)に属していたとされている。キリスト教の歴史を揺るがすその真実を知るのは幹部の数人のみ。ダ・ヴィンチは密かに秘密組織を率いていたとされ、歴代総長の中にはニュートン、ドビュッシー、ユゴー、コクトーの名も連ねられている。世界的に著名な彼等が本当に秘密結社を率いていたのだろうか?

著者のダン・ブラウン氏は1年間の下調べを経て本書を書き上げた。キリスト教の影響は文学や音楽の芸術作品に見ることが出来、明確な信仰を持たない自分に事の重大さはわかる。
しかしイエス・キリストは我々と同じただの人間であり、信者のでっちあげの「神」でしかないとしたら?キリストの血が受け継がれ、子孫がまだ生きていたら?キリスト教の真実を知る為に手段を選ばない人々の思惑と難解な暗号にまみれた緊張感の連続だ。

明かりの落とされた深夜のルーブル美術館をラングドンが進むくだりを、深夜に読んだ。ベッドサイドテーブルの明かりだけをつけた状態である。まるで自分が薄気味悪い美術館を歩いているように一行毎に物語が脳内で映像化されてゆく。
自室はルーブル美術館さながらに静まり返っている。うっすらと闇に浮かぶ名だたる絵画に見下ろされ、ゆっくりとその怪奇的な殺人現場に歩を進める。照明が落とされた美術館の気味悪さに身の毛がよだつ。

そして次の瞬間・・・目の前でモナ・リザが不吉に微笑みかけてきた!
うわっ!
それはこの本に挟まれた紙製の「しおり」だった。モナ・リザの顔半分が本からはみ出していただけだったが、はっきり言って漏らすかと思った。映画化が決定しているからかイメージし過ぎてしまった。

冒頭で『この小説における芸術作品、建築物、文書、秘密儀式に関する記述は、すべて真実に基づいている』と述べられているが、自分のようにいきなりその事実を突き付けられた者はフィクションとノンフィクションの境目の認識に戸惑い、呆然としてしまった。
友人氏に「シオン修道会のホームページあるかなあ!?」と捲し立てたところ「秘密結社だからあるわけないよ!」と爆笑されたのがそれを物語っている。
そして勿論、映画館に行く気満々でいる。


本日の1曲
Jesus, I Mary Star Of The Sea / Zwan

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