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半券は熱狂の記憶

部屋のあちこちをまさぐり捜し物をしている時、ふいに現れた写真や手紙に盛り上がってしまうのは世界中で行われている身近なイベントのひとつだろう。
発掘されたチケットは随分昔のものも含まれている。それ以降引越しを何度かしているにも関わらず、未だにその辺からライブチケットの半券が出てくるのは何故なのだろう。

ライブチケット氏は我が家の至る所に潜伏しているかに思われる。それは文庫本に挟まっていたり、久々に取り出した鞄のポケットに忍んでいたりする。

チケットにはアーティスト名は勿論、ツアー名、会場名、開演日時、チケット価格、整理番号が簡潔に記されている。見方によっては味気ない紙片に過ぎないかもしれない。家族が無断で部屋を片付けたなら間違いなく捨てるであろう。

それぞれのチケットに記載された詳細を眺めていると当日の光景が思い出される。
(アルバム発売直前のやつだ!)
(これ取るのに苦労したんだよナ!)
(隣で見てた人全部のパート歌ってノリノリだったナ!)
(あの客なんでシャンプーハット被ってたんダロ!?)

そうしてライブに行った日の記憶が次々に蘇ってくる。そのアーティストの音源を聴いてみたりする。
今日発掘されたチケット達は偶然にも全て違う会場だった。今は無き懐かしの赤坂BLITZにはよく行ったし、人気のないビルに囲まれた休日の日比谷野音も印象的だった。

しかし残念なことに全てのチケットが残っているわけではない。無造作にズボンのポケットに突っ込まれたチケットの半券は、そのまま洗濯機に突っ込まれたり、居酒屋のおしぼりの脇に忘れ去られることもある。

出来るだけ全ての半券を保存しておきたくなる。それは確かにその日自分がその会場に向かい、ライブを体感したという記憶の紙片なのだ。


本日の1曲
A Thousand Trees (Live Japan Only) / Stereophonics

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