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ELLEGARDEN @NANO-MUGEN FES.2006

ライブ開始前からアリーナはこれまでにない興奮に包まれていた。周りを見渡すとELLEGARDENのTシャツを着ている人のなんと多いことだろう。彼等の登場を皆が待ち望んでいる。

やっと、遂に、念願の!ELLEGARDENのライブを見ることができる。実を言うと、昨年から関東で行われるライブのチケット争奪戦に敗れまくっていた。ライブDVDを見ては悶絶していた。彼等のライブレポートが、やっと書ける。

ELLEGARDENはキャパシティーの少ないライブハウスを選ぶ代わりに、怒濤のスケジュールでライブを行っている。しかし昨年あたりからバンドを取り巻く状況が加熱し、現在はチケットの入手は困難だ。これまでのようにライブの告知をしたところで、実際はチケットが手に入らずに悔しい思いをしているキッズが大勢いる。

ならば大きな会場で開催すればよいのではないか?という意見もある。大きな会場では肉眼でメンバーの表情を見ることは困難で、ステージ脇のモニタを頼りにバンドの演奏を確認するしかない。確かにそういうライブでもオーディエンスを楽しませるバンドはいる。
しかし現在のELLEGARDENはそれを望んでいない。vo.細美氏は以前、広い会場でやる実力もまだ無いし、オーディエンスの顔が見渡せないのは不安だと発言していた。チケットが取れないならば、公演数を増やす。その結果、深刻に喉を痛めたりしながらも。だから彼等はインディーズを選び、ライブハウスを選び続けている。

一時期の細美氏の発言を辿ると、彼が明らかに戸惑っていたことがわかる。バンドの人気が上がるにつれてメディアからの取材は増え、その分だけ野次やひがみも増える。音楽業界を疑い、果てには音楽を鳴らす意味を自分に問いただす。
しかし、その彼を救うのは他でもないライブだったはずだ。そこには自分の曲を大切にしてくれるオーディエンスがいる。最早、彼が信じられるのはオーディエンスを前に演奏する時間だけなのかもしれない。

ワンマンをライブハウスでやる替わりに、フェスティバルには頻繁に参加している。昨年のサマーソニックには自分も参戦していたが、スケジュールが合わず彼等のライブを見ていない。しかし後日SPACE SHOWER TVで放送された当日のライブ映像を見て、一気にこのバンドが好きになってしまった。
細美氏はオーディエンスを見渡しながら歌い、時折柔らかな笑顔を見せる。笑っちゃうほど情けないと曲に歌われた自分自身の登場をこんなにも皆が歓迎しているのだから無理もない。

ELLEGARDENの曲は英詩が多い。流暢な発音で一聴しただけでは海外バンドと思う人も多いだろう。しかしその歌詞を見ると明るい曲調とは裏腹に、弱虫男の呆れかえる駄目っぷりが赤裸々に綴られている。
”そうなんだよ、わかってるよ。でもさ・・・”と繰り返される彼のぼやきは決して前向きとは言いにくいけれど、その分親密さがある。ELLEGARDENの楽曲はどれも、彼自身を雄弁に語っている。そして驚くほど真っ直ぐな歌詞だ。だからこそ彼等がライブをする度に、そこにいるだけのオーディエンスの心を次々に掴んでしまうのだろう。

今夜のライブも言うまでもなく素晴らしかった。『楽しいなァ』『レコーディングの合間にライブが出来て嬉しいです』と彼は口にし、披露した新曲の反応に確信を持ったような笑顔が印象的だった。

最後の曲”Make a Wish”のイントロが流れた瞬間に、これまでに見た数々のライブの映像が思い出された。キッズ達がサークルを作って踊り、感極まった細美氏は顔を歪めて歌うことすら忘れ、ギターを掻き鳴らしている。ライブでは決まって最後に演奏され、静かな歌い出しが転調し一気に高みに上り詰める。最後まで楽しみ尽くそうとする皆の熱狂が頂点に達する。ライブのラストにこれ程ふさわしい曲はないだろう。

きっと今、上階から見たらものすごい感動的イメージなのだろうな、と思う。しかし初めてのELLEGARDENのライブで、今夜は自分がその中にいることが嬉しかった。

そして次の瞬間には堪らず目の前のモッシュに飛び込んでいた。もみくちゃになりながら、今日ここにいることを忘れないようにしようと思った。きっと、皆がもみくちゃになりながらそう思っていたはずだ。

“Let’s Make a wish. Easy one.
That you are not the only one.
And someone’s there next to you holding your hand.”

本来、人に対して自分自身の想いを伝えることは容易ではない。なのに皆が熱狂して、ジャンプして、大声で歌って、翌日は筋肉痛になったりする。
これってすごいことじゃないだろうか?

今夜、モニタに大写しされる細美氏はいつも笑顔だった。その表情を見る度に胸が詰まった。初めてライブ映像を見た時も、彼は喜びを噛みしめた顔で歌っていた。それは人々がその空間を分かち合うことがどれだけ尊いかを知っている表情だった。


SETLIST

01.Space Sonic
02.BBQ Riot Song
03.Supernova
04.虹
05.Missing
06.Surfrider Association
07.Marry Me
08.Salamander
09.ジターバグ
10.Red Hot
11.Make A Wish


本日の1曲
Make A Wish / ELLEGARDEN

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