吉祥寺LOVER

友人氏と共に井の頭公園方面を目指す。公園付近にはモクモクと煙が立ちこめ、その香ばしい香りは隣のスターバックスのコーヒーの香りすらかき消す。吉祥寺でごはんを食べる段になるとついつい足が「いせや」に向いてしまう。東京に遊びに来た友人氏との折角のディナーだが、コジャレた店には縁がない。

いせやに来るのは久し振りだ。必ず注文していたレバ刺はメニューから無くなっていた。品数もさほど多くないので以前はメニューすら見なかった。『シューマイとギョーザともつ煮。タンとカシラとシロとネギ2本づつ。ネギだけタレで。』といった具合だ。焼き鳥は1本80円。昨夜は二人で会計が3000円に満たなかった。

公園口店は吹き抜けのスペースの周りに畳の座敷が点在し、階段を上ると広い座敷がある。階段の周りにもテーブルが並べられている。店内は結構な広さなのにも関わらず相席は当たり前だ。店内はテーブルに座りながら直に蛍光灯に照らされる座敷の小さなテーブルや、壁にかかった年代物の扇風機を眺める。乱雑さが居心地の良さを生む。その雰囲気は実にアジア的だと思う。

大学生の頃はよく吉祥寺をほっつき歩いていた。住んでいた鷹の台から西武線で国分寺へ出て中央線に乗り換える。吉祥寺の適度な街感が心地良い。新宿や渋谷には出る気になれない時、吉祥寺をよく散歩したものだ。だからいせやのテーブルにつくと、かつてそこで友人達と交わした会話やその雰囲気を思い出して懐かしい気分になる。

いせやは閉店時間が早い。豪快に焼き鳥を食らった後は、隣のスターバックスで購入したドリンク片手に井の頭公園を散歩する。池の橋を渡り、黒い水面を眺めながらベンチに座る。付近のベンチはカップルも多い。酔っぱらった若者グループの喧騒や、ストリートミュージシャンがボンボコと太鼓を叩く音などを遠くに聞きながら会話は弾む。

吉祥寺は住みたい街の上位にランクインする人気の街であるから、不動産事情もなかなか厳しい。前回も、そして前々回も吉祥寺で部屋探しをしたが断念してしまった。なにしろ家賃が高いし、迅速に判断を下さないと次々に空室が無くなってゆく。

高円寺に引越した今も時々、休日にひとりで吉祥寺に向かう。行き帰りを黄色い総武線に揺られて雑貨屋や本屋を巡っているとあっという間に時間が経ってしまう。
近い将来に是非住んでみたい。吉祥寺は住んだことがないのに身近な街だ。


本日の1曲
Sunday Morning / The Velvet Underground

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