ペナルティーライフ

車やバイクの乗車には違反がつきものである。普段いくら法定速度を守り、日常生活のモラルを激しく逸脱しない人間であってもだ。
数年前まで原付で東京郊外を走り回っていた。足代わりの原付には随分お世話になったけれど、困ったことに走り回れば走り回る程違反回数が増えた。

当時住んでいた小平市は警察による取り締まりが盛んに行われていた。同じようにバイクに乗る友人達もまた、頻繁に取り締まりの餌食になった。皆が一様に『田舎でケーサツが暇だからしょうがない』と負け惜しみを言う。
確かに週末の夜になると玉川上水の木の陰や、踏切近くの小屋付近には必ずと言っていい程照明を落としたパトカーが潜んでいる。(やはり暇なのだろうか)

大学時代は昼夜関係なく友人宅を行き来し、その交通手段はいつもバイクだった。こそこそと友人を後ろに乗せ、人通りのない夜道をのろのろ走っては捕まり、自宅へ帰る100メートルの道をヘルメット無しで走行しまんまとパトカーと出くわしたこともある。小平の地味な道路で、地味な違反をし続け、数千円の違反金を払い続けた。

それにペダルに両足を乗せて走行するモペットは結構目立つ。警察官に停止を命じられ、エンジンを切る。違反に心当たりが無くてもあまり気持ちの良い瞬間ではない。
巡査氏は『珍しいネェ。ヘー』とバイクを眺めているだけだ。あろうことか”珍しい”という理由で何度も警察に止められた。

一度、高円寺の自宅から新宿まで出掛けた時、山手通りと青梅街道の交差点で二段階右折無視で捕まった。不運にもその交差点の角には交番があり、何人もの巡査達に鮮やかな違反を目撃された。
(やれやれ。こっちはこれから仕事なんだぜ。バイクチェックなら帰り道にしてくれないか?)”二段階右折”は車線の多い都会のルールで、田舎道ばかり走っていた自分はその存在すら忘れていた。

それぞれの減点数は少なくても、免許更新時にはちゃんと違反者講習を受けなくてはならない。柄の悪いヤンキー氏や、やんちゃそうな若者に混じってダークな反省ビデオを見ていると、バイクに乗っている限り減点は逃れられないのだと確信する。


本日の1曲
(Splash)Turn Twist / Jimmy Eat World



——————————-
>>connection archive >> 
6/16 『愛車TOMOS


続けて読みたいエントリーたち

0 Responses to “ペナルティーライフ”


  1. No Comments

Leave a Reply