LaQua 〜都会の疲れは都会で癒す

東京ドームの傍らに位置する都市型巨大スパ、LaQua(ラクーア)は、頭上をジェットコースターが駆け抜けるというトリッキーな建物であった。
エレベーターで6階の受付フロアに移動。クリニックを思わせる匂いと、ホテルのように清潔なロビー。

しかし実のところ、大浴場が苦手である。社会勉強と思い何度か友人と銭湯に行ったこともあるがやはり好きになれなかった。LaQuaに興味はあったが(えっ?やっぱり裸で入る風呂なの?)と人知れずドギマギしながらチェックインを済ませた。

ICチップ入りのロッカーキーはリストバンドタイプで、館内の商品は売場前のチェッカーにかざすと購入でき、チェックアウト時にまとめて精算できる。
まずは男女別の巨大更衣室へ。フロントで館内ウェアとタオル類を受け取る。何百ものロッカーが並んだ空間にいきなり裸の女性が歩いている。心の準備がないまま目に飛び込んできた裸体に動揺しつつ指定のロッカーを目指す。まずはウェアに着替えて館内散策に出掛けてみた。

6階には男女別の風呂施設があり、階段を下りると飲食店やマッサージ店がある。ヘッドスパや足ツボマッサージなどは人気があるようだ。リラクゼーションエリアには100台程のリクライニングチェアが並び、一つ一つに液晶テレビがついている。寝ている人も多い。館内は清潔に保たれていて、裸足で歩くのも気にならない。

一通りの散策の後はいよいよ入浴する。ロッカーに洋服をしまい、裸の状態で浴室へ向かう。浴室に持ち込めるのは小さなボディータオルだけだが、体を隠している人などほとんどいない。こちらがモジモジしながら歩いていると、堂々とした裸の女性達とすれ違い、またしてもビビる。

まずは目の前の湯につかってみる。色は赤黒く、塩分で塩辛い。ぬるめの風呂を好む人には少々熱いかもしれない。ジェットバスや、露天式風呂、裸で入れるサウナの隣には冷水風呂がある。浴場内にあるアカスリは別料金で予約制だ。アカスリスペースからも次々とすっきりとした表情の全裸の女性が現れる。

そうして次々と風呂に入りまくり、サウナにも挑戦した。困ったことに暑いのが苦手ときている。湯当たりとサウナのダブルパンチで少々グッタリする。全裸の女性達は足湯につかりながらサザエさんを見ていた。最早自分が裸であることは気にならなくなっていた。

露天スペースは半透明の屋根に日光が通過して明るい。全裸で縁に寝転がっている女性や大股を広げている女性に・・・やはりビビる。当然外からは見えないようになっているのだけど、たじろぐ。

風呂に浸かりながら上方を見遣ると、少し開いた隙間からジェットコースターが通過するのが見える。10分毎に繰り返されるジェットコースターの絶叫を聞きながら温泉に入浴できる貴重なスポットだ。
そして驚くべきことにその真下には裸の女性達が入浴中である。覗きを試みるならば、動体視力を鍛えていただきたい。

8,9階にある『ヒーリングバーデ』は別料金(525円)で楽しむことが出来る。
ここは着衣でサウナを楽しめるフロアで、皆がじんわりと汗を流し昼寝をしている。唯一男女が一緒に入館できるスペースだけあって、若いカップルも多い。

フロアは高めの室温に設定されていて床も暖かい。ガラス張りの窓際にデッキチェアーが並ぶ。本を持ち込み、読書をするおじさんもいた。当日は雨が降っていたが、晴れていれば屋外のデッキで日光浴も楽しめる。観覧車やジェットコースターもすぐ近くに見え、夜景も大いに期待出来そうだ。

LaQuaは18歳未満の未成年者の入場に保護者同伴を義務づけている。高校生が両親と訪れるとは考えにくく、結果的に子供がいない。
入場料金が高いのも、ヒーリングバーデに別料金を設けているのも、大人のリラクゼーションを優先しているからだろう。ゆとりのある空間を確保する目的で、日曜には入場制限もかかっていた。
快適を多少のお金を出して得る、なんとも都市型のインドアリゾートであった。


本日の1曲
GRACEFUL WAYS / Mondo Grosso


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