猫らしさ炸裂『きょうの猫村さん』

昨年の夏にケーブルテレビを契約した。そして宅内工事の時に自宅に居た友人氏は『猫村さん見れる!猫村さんが!』と意味不明にはしゃいでいた。聞くと”猫村さん”とは、マンガのキャラクターで、JーCOMの会員専用インターネットコンテンツで1日1コマづつマンガが公開されているらしい。
1コマづつってナニ?動かないの?家政婦って、猫が家政婦なの?聞けば聞く程よくわからないまま、時は過ぎた。
そして後日、当の友人氏が『きょうの猫村さん1』という本を貸してくれた。
成る程、主人公は猫の家政婦だった。そして”猫村さん”は猫であるにもかかわらず、おせっかいなおばちゃんだった。お屋敷に奉公に出掛けては、家族のいざこざに頭を突っ込み、一丁前に世話を焼き、お屋敷中を奔走している。

猫村さんについて説明するのは骨が折れる。ただ「カワイイ」だけでは言葉が足りない気がするし、その一言で片付けたくない程好きになってしまった。猫村さんの魅力はいじらしさにある。時には厳しい表情で説教をたれ、真っ直ぐな愛情を注ぐ。こぶしをギュッと握りしめて逆境に立ち向かう。そのひとつひとつがいじらしい。

普段はテキパキと家事をこなす猫村さんだが、フト猫の本性を見せる時がある。ペロペロと涙をぬぐう姿や疲れてゴロンと横になる姿は猫を飼っている人にはお馴染みの仕草である。そこはかとない猫のエッセンスに身悶えながら読書は進む。
特製ネコムライスをワゴンで運び、鼻歌を歌いながら皿洗いをし、家政婦仲間と刑事ドラマの成り行きをかたずをのんで見守っている。

これ、下書き?というようなラフな画風に、見開き4コマという大胆すぎるページ構成。セリフも活字ではなく手書き文字で、マンガというよりは絵本の趣すらある。

そして昨日(5/31)待望の第2巻が発売された。今夜立ち寄った新宿ブックファーストでは在庫も残り少なく、新刊コーナーには2冊しか残っていなかった。また友人氏に借りようか、と一度は購入を見送るが、レジで会計をしている際に目の前のカウンターに数冊置かれた『きょうの猫村さん2』が目に入ってしまった。・・・買わずにはいられなかった。

Amazonのトップセラーランキングでは、通常版が4位、”湯けむりバージョン”は2位にランクインしている。
”湯けむりバージョン”は猫村柄の手ぬぐいと石鹸付きの特別仕様で表紙も通常版とは異なっている。どうやら”湯けむりバージョン”は大人気であるらしく書店ではお目にかかれなかった。「品切れです」のチラシが棚に貼ってあった。

現在マガジンハウスのサイトの特設ページ”猫村.jp”にて1コマづつ猫村ワールドを堪能できる。本をまだお持ちでない方にもオススメです。(無料の会員登録が必要)
それにしてもランキング上位や、猫村.jp。猫村さんは皆の心を虜にしてしまったようだ。


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