騒やかな日曜

そろそろ趣味・特技の欄に 「家具の組み立て」と書いても許されるのではないか、と思うくらいだ。ひとり暮らしを始めてから、あらゆる家具を自分ひとりで組み立てまくってきた。
段ボールに隙間なく収められた家具のパーツは、ビスやクギで連結され、みるみる組み立てられてゆく。

インターネットで注文した本棚が我が家に到着したのは5月、ゴールデンウィークのことだった。連休に合わせて注文し、休みを費やす覚悟でいたのだけれど、その重量と巨大さを ”実感” して面倒になり、長らく玄関に放置されていた。

末広がりになった本棚には、文庫から大型本までが収納できるだろう。完成すれば、天井につくほどの大きさになる。もっとも、文庫本と雑誌に関しては既に専用の棚があるので、主に単行本や写真集などを収納するための棚ということになる。本棚に並んだ書籍を眺めることは、背表紙フェチにとって快感ですらある。

意を決して組み立てを始めた先週末。平和な日曜の午後に突如作業は開始された。こういうものは、やろうと思った時にやらなくてはいけない。軍手をはめ、ドライバーセットを用意し、ロックミュージックをかける。

作業を設置場所から少し離れた奥の部屋ですることにした。玄関から部屋の中へとパーツを ”搬入”し、ペランとした簡易的な説明書を睨む。試行錯誤を繰り返しながら、高さ2メートルをゆうに超える本棚の組み立ては順調に進んでいた。やっばりこれは「趣味・特技」に書かなくてはいけない。

しかしあろうことか、順調に完成した本棚は天井の梁に引っかかり部屋から出せなくなってしまっていた。強引に棚を傾け搬出を試みると、バキッとビスが折れた音が響く。本棚が、真っ二つになった。

こんな時『あーあ!』と一緒に言う人もいない。八つ当たりする相手も居なければ、帰宅した同居人に甘くからかわれて頭を掻いておどけることもない。崩れたら、静かに組み直す。これがひとり暮らしである。

それに誰かを呼んだところで足の踏み場がない。
頑丈なスチールラックに積み上げられていた書籍や、パソコンの周辺機器は全て棚から下ろしてしまった。ザザーッ・・・ッと積み上げた本が時折崩れ、床にはナイーブな電子機器が無造作に点在している。(今日終えなければ一週間この部屋に!)という危機感で黙々と作業を続ける。

棚を設置するために机をどかし、Macをどかし、冷蔵庫をどかす。なんとか設置を終え書籍を並べた終えた頃には、からだ中がホコリだらけになっていた。

これまでは棚が飽和状態で、せっかく購入した本もしまう場所がなかった。背の高い本棚にずっと憧れていた。隙間の残された本棚のなんと素晴らしいことだろう!


本日の1曲
The (After) Life Of The Party / Fall Out Boy


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