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42枚分の生活

数年に一度サイフを買い替える理由は大体「壊れる」からだ。友人に言わせるとサイフは古くなったら替えるものであんまり壊れないらしい。
それは自分の持ち歩くカードの数に起因しているようだ。ふと思いついてサイフの整理をする時がある。レシートの類いを捨てカードを本来あるべき場所に移動させる。カードを数えてみたら41枚あった。しかもそのうちの半分程はハードなタイプだ。サイフの重さよりも体積が気になる今日この頃である。

巷で売っているサイフはどれもスマートな作りで収納スペースが確実に足りない。以前は二代に渡ってジッパー開閉のものを使っていたが、ほどなく壊れた。その多角形に形を変えたサイフはジッパーを開けなくても中身が取り出せた。便利と言えなくもないが、これでは保安上問題がありそうだ。

昨年新しいサイフを購入する際はかなり比較検討した。主に収納能力について。
なるべくならポケットがたくさんあって、リベットで留めるタイプがよい。いっそオーダメイドがよいかと思ったが、スーパーのレジで取り出すのがためらわれる程の惨状だったため、今回は見送ることにした。もはやサイフにあるまじき、多次元的な様相を呈していたのだ。

サイフと別にカードケースを持ち歩くのも面倒だ。いつも同じカバンを使うわけでもない。ずぼらな性格の自分にそういう機転は期待できない。数あるカードの中には半年に1回行くか行かないかのお店のカードも入っているが、半年に1度行くならカードは入れておきたい。一応少し考えてからやはり元に戻すのである。整頓したところでカードの数は一向に減らない。

こういう自分の「何でも持っていたい症候群」を恨んでも仕方ないけれど、旅行に行く時も荷造りにものすごく時間がかかる。これじゃなきゃだめというもの以外は現地調達すればよい。それはわかっているつもりでも、自分の場合これじゃなきゃだめというものが人より確実に多い。あれも、これも。これはかさばらないから、と自分に言い訳をしつつ荷造りをしていると結局ものすごく重い荷物の塊が出来上がる。

先日自宅近くのホームセンターでネコ氏のフードを購入した。レジのカウンターの上には作り途中と思われるカードが無造作に散らばっていた。(こういうアバウトさがこの店の魅力である)お客を待つ間にそのバイトの女子高生氏がラミネート加工された券の角部分を丸く切っているのだろう。刃が開いたままのハサミもある。ファンシーな色づかいのそのカードに踊る「10パーセントオフ」の文字に釘付けになりながらもチラ見にとどめる。

ネコ氏のプレミアムフードは結構お高くつく。ソワソワしつつもクールに会計を済ます。下心を悟られてはいけない。会計を済ませサイフの口を閉めていると「これで5月末まで毎週金曜日ペット用品10パーセント割引になりますのでどうぞ」とすごい早口でカードを差し出された。階段を上りながらニンマリする。これは嬉しい。是非使わせていただこうじゃないか。

そうして新たにオリンピック高円寺店の「ペットDAY 10パーセントオフ券」がサイフに加わった。手作り感たっぷりでとても気に入っている。使う時はクールに差し出さなくてはいけない。だが果たしてウィークデイの金曜日に買い物に行く余裕はあるのだろうか。


本日の1曲
Mighty lovers / The Pillows

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