観てスッキリ?『ダ・ヴィンチ・コード』

「カンヌで失笑」「海外でR指定に認定」等と公開前から話題に事欠かない本作・・・要するに『ダ・ヴィンチ・コード』は大ヒットしている。
高円寺から総武線に飛び乗り、吉祥寺の映画館へ。日曜の夜、映画館の螺旋階段に連なる列に一人で並んで開場を待つ。

小説を読んでいるだけに期待と不安が入り交じって・・・というのとは違う。原作を読んでしまったら映画を観ないとすっきりできない!
小説は上下巻(文庫なら3巻)の長編である。ほぼ一日に起きるストーリーにも関わらず、逃避に次ぐ逃避、更には国外脱出でめまぐるしい。この作品を2時間と少しにまとめようというのだから大変だ。

原作の膨大なプロットを短くする為に、効率よくストーリーを展開する必要がある。原作の中には多くの暗号が登場し、主人公を悩ませ続ける。この「謎解き」の連続が小説の面白みである。暗号を解くまでの試行錯誤や悶々とした時間が小説を魅力的なものにしていたが、なんだか映画ではやけにあっさりと暗号が解読されてゆく。悩んでいる時間も短縮しなくてはならないのだ。

しかしながら原作を読んでいない人はこのスピーディーな展開について来れるだろうか?敵や味方が瞬く間にすり変わり、史実を交えた抽象的な会話が続く。予備知識がない人は、凶弾に倒れ画面に大写しになった人物が果たして誰なのかわからないまま”置いてけぼり”をくらう可能性がある。

方や、原作を読んでいる人は、その省略の脚本を楽しむこともできる。進行してゆく映像を眺め、もう一度小説の筋書きを思い起こすことができる。
人気小説の映画化において、大抵の人が『原作の方が面白い』と口を揃える。本作を観た感想を正直に述べるならば『スッキリした!』ということになる。

数年ぶりに映画館に行った。それにしても映画館の予告はあんなに長かっただろうか?20分程延々と予告が続き、予告が終わる頃には皆ポップコーンを食べ終えているようだった。そして1000円で観ることのできるバースデー割引があることを初めて知った。


本日の1曲
Desire / Zwan


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5/16 『話題の書『ダ・ヴィンチ・コード』』


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