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F R E E D O M



FREEDOMのTVCMが放映され始めたのは2006年4月。一目で大友作品と判るキャラクターと、言わずと知れたカップヌードルの組み合わせ。宇多田ヒカルの楽曲と『自由を掴め。』というシンプルなコピー。多くの人がそれぞれの理由で注目した鮮烈な幕開けだったのではないかと思う。

日清カップヌードルの知名度は高く、もはや「宣伝」の必要はない。宣伝するための広告ではなく、世界観のみを提示する広告展開はやっぱり特異だった。
特に第3話の予告編となっていたCM(YouTube)は特に印象深く、しばらく残響が持続した。

アニメーション「FREEDOM」を中心としたFREEDOM PROJECTは、二年半をかけたシリーズの完結を迎えるまで、3ヶ月ごとのDVD発売・CM放映・街頭広告・動画配信など、長期的なプロモーションを展開していった。(アニメーション本編にもカップヌードルを食べるシーンが盛り込まれ、宇多田ヒカルの楽曲の歌詞にも「カップヌードル」は登場、アニメーションをコラージュしたミュージックビデオ(YouTube)も制作された。)


作品の舞台は、23世紀の月。崩壊した地球文明を見捨てた人々は月共和国「エデン」を形成する。エデンは平穏な生活が約束された代わりに、全てを運営局に管理された自由無き場所として描かれている。
ある日、タケルは月面で一枚の写真を拾い、地球がまだ生きていることを確信する。そして写真の女の子に会うため、無謀にも危険な地球行きを決断してしまう。

第2話には、エデンを抜け出したタケルとカズマが、青い地球を目にして立ち尽くすシーンがある。それは感動的な地球との出会いであると共に、エデンによる巨大な嘘があばかれた瞬間でもある。美しい作画の中にも、自由を奪われることの恐ろしさを感じさせる名シーンではないか。

この作品を見ていると、自分の中に「タケルならこうするだろう」というプロットが無意識に組み立てられていく。そしてタケルはそれを裏切ることがない。本当の自由は、逃げることでは得られない。そんな一番真っ当で最も困難な道をタケルは選択していく。


FREEDOM SEVEN 発売記念
オールナイト上映イベント @テアトル新宿


2008年5月31日土曜日、『FREEDOM』全6話+特別編『FREEDOM SEVEN』がオールナイト上映された。

深夜0:30、本編上映に先駆けて森田監督以下制作スタッフが登場し、ステージトークが始まる。会場は立ち見を含め満員である。
まるで部室のような雰囲気の制作スタジオ(平均年齢25歳!)の様子や、DVDの発売よりCMが先に放映されるという「オチが丸分かりのジレンマ」など、息つく暇がないほど次々にエピソードが披露され、会場が沸く。

曰く、今夜は『最初で最後の上映』。朝までかけて全7話がインターバルのように上映され続けた。大音響のロケット発射シーンでは、タケル達と一緒に宇宙空間を移動しているような気になったし、描かれた宇宙空間は胸のすくようなSFへの憧憬を思い起こさせた。すべての上映が終わった時、会場に大きな拍手がおこり、監督は手をあげてそれに応えていた。

構成を担当した佐藤大氏は、普段OVA(リリースのみでテレビ放送がないアニメ作品)ばかりやっているので、今日は見た人の顔を見られるのが楽しみにしていると語った。それはこちらも同じで、製作した人の顔や、その想いを知ることができたことはとても興味深い体験だった。


本日の1曲
Kiss & Cry / 宇多田ヒカル

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