フジロック通信’08 〜寝ちゃいけなかった夜、編〜(1日目行動記録)
入場ゲートをくぐり、2年振りにフジロックの会場に足を踏み入れる。顔をほころばせながら会場を練り歩く我々。WHITE STAGEではRYUKYUDISKOの真っ最中で、炎天下のグラウンドはさながら祭りのような趣があった。
かき氷で涼をとったあと、FIELD OF HEAVENに出向き、INO hidefumi LIVE SETを観る。四方に森が迫り、森の中にポッカリできた空間に佇んでいるような気分になる。
Gypsy Avalonからの坂を下ると再びWHITE STAGEが見えてきた。まだ昼を過ぎたばかりだというのに、大勢の人々がステージを見つめている。ステージではグランドピアノセットの原田郁子が演奏中だった。
今年はGREEN STAGEの後方の木陰にシートを敷き、そこを拠点にしていた。そこからはステージ脇の巨大モニターがかろうじて見える程度だったけれど、トイレやオアシス(フードエリア)も近く、お休み処として大活躍だった。
シートに寝転がりながらくるりを聴く。「東京」「ワンダーフォーゲル」「バラの花」。どれも大学生時代によく聴いた曲だった。
一旦テントに戻り、夕方からBLOC PARTYを見る。昨年のSUMMER SONICに続き、フジロックに初登場した。アルバムSilent Alarmの1曲目を飾る「Like Eating Glass」、フロントエリアのオーディエンスが手拍子で応えた「The Prayer」などが続く。Vo.ケリーは巨大なステージから降りフェンス越しに身を乗り出し、オーディエンスとボディータッチする。新曲「Mercury」も披露された。
終演後、オアシスで食事をとりRED MARQUEEでライブ中のTHE VINESを覗くことにした。一時期はとにかく音楽チャンネルでビデオが流れまくっていた。大混雑でメンバーの姿もほとんど見られなかったけれど、イントロが流れ出す度に巻き起こる歓声は気分を高揚させる。
前日の睡眠時間の少なさに加え、タフな環境で体力を消耗していた自分とC氏、この時間に初めて苗場温泉に行ってみることにした。 苗場温泉はキャンプサイトに隣接した大浴場で、入浴料500円(タオル100円)で入ることができる。午前2時まで受け付けているので下着をカバンに忍ばせておけば、ライブ帰りにそのまま立ち寄ることもできる。はっきり言って、会場の簡易トイレではなく、ウォシュレットで用を足せるだけで大感動である。
露天風呂に浸かり気分も上々。我々はテントへ引き返した。
折しもその時間は初日のヘッドライナー、MY BLOODY VALENTINEが演奏中で、キャンプサイトに人はほとんどいない。 C氏としばらく椅子に座り、互いの近況などを話した。歪むギターとオーディエンスの歓声が遠くこだまし、時々苗場食堂のライブの音も聞こえてくる。
ライブの熱狂と同じようにこういう状況を最もフジロック的だと感じる。非日常的な空間で、気のおけない友人とゆっくり語らうことができるのは、間違いなくフジロックの大きな魅力である。
深夜0時から始まるオールナイトフジに備えて、仮眠をとろうと横になった。
しかしあろうことか我々はそのまま朝まで眠りこけてしまったのだ! あれだけ楽しみにしていた電気グルーヴやsugiurumnを見逃すとは何事か。真夜中にテントまで起こしに来てくれた友人氏の声にも全く気付かず、二人揃って熟睡しちまっていたのである。
翌朝、目を覚ました我々は自責の念に打ちのめされた。一年のうち一晩だけ無理をするなら、それはフジロック初日の深夜だったのだ、きっと。
本日の1曲
モノノケダンス (Album Mix) / 電気グルーヴ
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あ~おもしろい(笑)
>★さん
お久しぶりです!
これから各日のレポ書いていきますよー。
ムフムフ。
「ちょっと寝てから……」目が覚めたら朝だった!
中学時代の試験期間中、何度もこんな経験をしたっけ(遠い目)。
寝ちゃいかんです!(でもかなり笑えます、すいません)
>uさん
目が覚めた我々は「ばかやろう!」と自らにビンタをしました。
あの得も言われぬ虚脱感・・・。いつかは甘酸っぱい思い出になるんでしょうか。
この失敗を肝に銘じます。もう寝ません。