豆腐屋ジョニー

『男前豆腐店』は豆腐屋にあるまじきブランドイメージと商品展開で、みるみるインターネット上で話題になった。
公式ホームページは「豆腐」の文字がなければなんのサイトかわからないような作り。またしても「豆腐屋にあるまじき」ファンキーさである。

元来豆腐のパッケージは地味で個性が無く、購入の基準も価格を見る程度だ。一般的に100円前後と相場が決まっている。
毎晩立ち寄る高円寺の東急ストアでも「風に吹かれて豆腐屋ジョニー」は販売されている。(細長い形状のパッケージはサーフボードがイメージされているそうだ)他のがんもどきやこんにゃくに混じってその商品は地味な売場で異彩を放っている。

我々の食卓に馴染みの深い食材だけにこの商品を目にしている人は多いと思う。ご当地限定商品や、季節限定商品には一風変わったデザインも多いが、これはレッキとしたトウフであり、日常的にスーパーに陳列されている商品だ。
フザケ過ぎてもいないけれど、見たことのない形状やそのネーミングはやはり気になる存在だ。

なぜ、ジョニーなのか?『男前豆腐店』は茨城県の豆腐メーカー、三和豆友食品のブランド。社長の子息氏が自称ジョニーを名乗っているのだ。日本人なのに「ジョニー」というのが面白いからジョニーを名乗り、豆腐にもジョニーと名付けた。商品を見るだけで、伝統的豆腐屋を継いだ二代目が暴走している感じが伝わってくるではないか。

パッケージデザインが目立つだけに、人々は中身の品質に厳しくなる。しかし男前豆腐店の商品はB級なパッケージで人目を引き、味で満足させる。男前豆腐店の肝心の味へ対する評価も高い。今回は「ジョニー」を冷や奴として食べてみた。味は濃厚で甘みがあり、その舌触りは豆腐というよりはヨーグルトに近い。ホームページに掲載されているレシピも丼からドーナッツまで幅広いのが「らしい」。

先月には男前豆腐店の豆腐達がガシャポンで発売され、昨年は玉川高島屋SCに直営店をオープンした。
豆腐屋にも馴染みが無く、豆腐を選んで購入したのは初めてだ。面白そうだから買ってみよう、と脇役的存在の豆腐を人々の手に取らせた功績は大きい。


本日の1曲
Blitzkrieg Bop / Ramones


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