GIRL’S TALK

『女は旅行と買い物の話しかしないと思ってた。』ある友人(男性)が言った。それは約1年前に彼が居酒屋で口にした言葉である。
女が集まったところで、ロクな会話をしない。ただ、お互いに興味の無い近況を報告し合い、話題の映画の話をし、デパ地下のスウィーツの話をしている。・・・と彼がそこまで女性に悪意を持っているかはわからないが、上記の発言、言い得て妙である。

『フーン。』『ソウナンダァ。』と聞いているようなフリをして相づちを打っている。街の喫茶店で繰り広げられている女性同士の会話はその程度のものだ。最早情報交換にすらなっていない。耳に入ってくるその類いの会話を聞く度に、彼のその言葉を思い出してしまう。

彼はある友人(女性)の言葉や態度に驚いていた。彼女は、彼女の大事な女友達への「愛」を述べまくっていた。その友人がどれ程自分に必要な存在かを。
その切実な訴えに彼は驚いたのだ。それは(旅行以外の話もするんだ)という単純な驚きであったかもしれない。

彼が今まで女性についてそう感じていたということは、少なくとも彼の周りの女性達はその程度の会話で間を持たせていたということになる。そして実際に、女性達の会話はその程度のものである。
流行りものに言及し、いい人ぶりながらも結局は他人の悪口を言い、少し気に入らないことがあると執拗にまくしたてる。唾を飛ばしてけなした数分後には、本人の前でにこやかな笑顔を振りまく。

何人かの男友達と歩いていた時、ひとりが数メートル先を歩いているある友人の行動を批判した。あの時はこうすべきだったんじゃないか、といった類いの発言だったと思う。その発言を聞いた別の友人は、笑みをたたえながら彼の発言を興味深く聞き、自分の意見を述べた。そして数分後に前を歩いている当の友人に追い付くと、あっさりと先程の発言を本人に伝えてしまった。

すると前を歩いていた当の友人氏は歩幅を狭めて彼に歩み寄り、すぐさまそのことについて話し出した。彼は怒っていたのではなく、正直に自分の気持ちを話し出したのだ。表情を見る限り、彼もその件について思いを巡らせていたようだ。

意見の衝突は日常茶飯事である。それに言及せず遣り過ごしてしまうと、相手との距離は縮まらない。その一連の(たった数分の)出来事は彼らの付き合い方を象徴していた。
彼女達の日常にそんな光景は存在しない。彼女達はこっそりと人の文句を言い、相手に気付かれないように細心の注意を払っているからだ。


本日の1曲
真っ昼間ガール / Number Girl

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