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いつの時代もマイベスト

中学生の頃、男子達はこぞって好きな女子にマイベストテープを渡していた。そして渡された女子は一様に困惑の表情を浮かべていた。マイベストは技量が問われる。彼が背伸びして作った「俺ベスト」。渡した本人は悦に入っていたが、冷静なクラスメイトは失笑した。

まだCDが普及して数年しか経っていない頃は、皆がCDをレンタルしてはカセットテープにダビングしまくっていた。
付属しているシールによって、カセットテープはオリジナルにデコレーションされた。テープにも好みがある。ラベルの位置もメーカーによって異なるし、スライド式のケースが発売されたときは、カッケー!とそれに群がってみたりもした。

そのうち完成度にこだわるようになってくる。収録分数にあわせてテープを選択し、A面とB面の収録分数に合わせて楽曲の収録順を決定する。(60進法の計算は慣れないと骨が折れる)
レタリングシートはAの数が多いのにも関わらず、Aが一番最初になくなるのが不満だった。

録音を開始すると、なんとなく黙ってしまうのは、テレビをラジカセで録音していた数年前の名残だろう。ラジカセの窓を覗きながらテープの厚みで残り時間を目測する。あと何秒かのところで無常にもテープが終わってしまうこともある。ガッチャン。という虚しい音。すると最初からやり直し。中学生の頃はテープ作りに命を懸けていた。

テープ文化は淘汰されてしまった。MDだって、もう危ないかもしれない。昨年購入したHDレコーダーの編集はやっている。CS放送が見れない友人達に勝手にマイDVDディスクを押し付けようという魂胆だ。ライブ映像にインタビュー、音楽好きには堪らない。日々悶絶しながらREC! REC!しているのである。

Macintoshでラベルを作成し、プリンタにDVDディスクをセットして印刷し、悦に入る。作業に熱中するあまり休日を使い果たし、おかげで翌日は寝不足。
友人氏もパソコンでマイベストCDを作っては、ラベル印刷をして楽しんでいるようだ。今ではWebで素材を拾えばいとも簡単に海賊版が出来上がる。
友人氏はいつも「上野で売ってそうだよネー」と連呼する。なぜ上野なのかはいつもちょっとした疑問なのだけど。


本日の1曲
Stellar / Incubus

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