Red Hot Chili Peppers @FUJI ROCK FESTIVAL2006

キャンプサイトから鼻息荒く会場に辿り着いた頃には、グランドは人で埋まっていた。開演まではまだ1時間弱あるはずだが、続々と人が集まってくる。
グリーンステージ後方はなだらかな斜面になっていて、そこに立つとステージからの距離は遠いが全体が見渡せる。目の前が泥のたまりになっていたせいで、視界も良好。今夜はここからライブに参加することにした。

メンバーが登場しセッションから『Can’t Stop』が始まると人々が一斉に興奮したアクションでバンドを歓迎する。
そして今回のライブでジョン・フルシアンテの魅力に覚醒したことに触れないわけにはいかない。長年のRed Hot Chili Peppersファンの友人氏は『レッチリはジョンのバンド』と言いきる。

Red Hot Chili Peppersの狂信的ファンであったジョンはギタリストとしてバンドに加入。当時はまだ18歳だった。しかし加熱してゆくバンドの状況に馴染むことができず、突然の脱退。(92年の来日公演中の出来事)その後ドラッグ中毒で廃人同然になってしまう。
その間バンドは何人ものギタリストを迎えるが、長続きしなかった。当時の発言や音源を遡ると、いかにジョンの不在が大きかったかがわかる。結局、誰もジョンの替わりにはなれなかった。
98年、暗黒の年月を経てジョンが奇跡的にバンドに復帰。翌年『Californication』をリリース。世界最強の地位を不動にする現在のメンバーが揃った。

ステージ脇のスクリーンにジョンの手元が大写しされる度、一段と大きくなる歓声と、感嘆の溜息。隣にいた見ず知らずの彼も『1時間以上やってんのに、この指の動きは尋常じゃねぇ・・・!』と唸っていた。

ジョンのコーラスは高音と低音を自在に行き来し、その歌声は夜空に突き抜けていった。終盤で披露されたジョンのソロ、ビージーズの”How Deep is Your Love”に場内は静まり返る。圧巻だった。佇まいも、そのプレイも、歌声も、彼の全てがその場にいた人々を魅了した。割れんばかりの歓声が包む。それはまさに歴史に残るギタリストの存在感だった。

bassフリーとジョンが至近距離で向き合うお馴染みのポーズで『By The Way』が始まると本日一の大歓声。『Me&My friends』では個人的に雄叫び。
ライブ中、スクリーンにはエフェクトがかかったメンバーのシルエットが映し出されていた。こういうサイケデリックな演出がこのバンドにはよく似合う。

今年は早々と土曜日のチケットが売り切れた。例年土曜日はラインナップが豪華だと言われるが、今年の売れ行きは尋常ではなかった。そして言うまでもないが土曜日のヘッドライナーはRed Hot Chili Peppersだった。

グリーンステージの最大収容人数は4万人。彼等は広大なグリーンステージに集まったオーディエンスに最高のパフォーマンスを見せつけ、フリーは逆立ち(!)で帰っていった。


SETLIST

01.Can’t stop
02.Dani California
03.Scar Tissue
04.Charlie
05.Fortune Faded
06.Readymade
07.Throw Away Your Television
08.Snow
09.Me&My friends
10.Wet sand
11.Right On Time
12.How Deep Is Your Love(Bee Gees by John)
13.Don’t Forget Me
14.Tell Me Baby
15.Californication
16.By The Way
(encore)
17.Give It Away


本日の1曲
Give It Away / Red Hot Chili Peppers



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