サーチは止まらない!

レコード店で視聴し、感触がよかったのにも関わらず購入を見送ったあるCD。よりによって真夜中にどうしても聴きたくなってしまった。iTunes Music Storeにあれば今からだって聴くことができる。しかし困ったことにバンド名も曲名も全く覚えていない。
覚えているのはジャケットのアートワークのみ。モノクロ風のイラストで左側に目の大きな女の子が描かれていて、はっきりと思い出すことが出来る。印象深かった理由は、それが自分好みではなかったからだ。音楽はいいのになんでこのジャケなのだろう?と首を傾げるほどに。

これだけはっきりとジャケットを覚えていれば、インターネット検索ですぐわかるはずだ。まずはそのアートワークの印象を検索ボックスに入力する。
『イラスト 女の子 CD』
検索結果はアニメソングばかりだ。
そういえば、音楽に似合わないそのアートワークは「ナイトメアー・ビフォア・クリスマス」風でもある。
『ナイトメアーっぽいジャケ』
くだけた言葉でフレンドリーに検索してみてもだめか。

そうだ、音楽CDに限定しなくてはならない。検索結果を絞るために、さらにジャンルを入力すればいいのではないか。音楽を聴いた印象だと、浮かぶキーワードはオルタナティブ。店頭でエモバンドと一緒に陳列されていたということは、エモ界の新人ということなのだろうか。
しかしジャンルというものは、分類しようと思えばいくらでも細分化できるし、人によって呼び方も変わったりするからあまりアテにならない。エモ+スクリームで”スクリーモ”と呼ばれるバンドもいて、いよいよ判断は難しい。

『オルタナティブ、Alternative』『エモ、Emo』『スクリーモ、Screamo』を、それぞれ先程の検索ワードに追加してみる。
見つからない。検索結果はいつも”moe”というバンドの音源に辿り着いてしまうが、moeは知っているバンドだから、今回は正解ではない。
視聴機に入っていたということは、最近のリリースである可能性が高い。新宿タワーレコード8階、オルタナティブロックコーナーの視聴機はどのくらいの頻度で商品が入れ替わるのだろうか?

そのほか、思いつく限りの形容で検索してみるが、一向に見つからなかった。それにバンド自体ほとんど無名という可能性もある。第一、どの国のバンドかもわからない。
検索していると同じ視聴機に入っていた作品に遭遇した。ジャンルもリスナー層も近いはずだ。今は自分のブログで好きな音楽を紹介する人も多い。そのアルバムタイトルを元にサイトを渡り歩く。

サーチは尚も続く。部屋に落ちていた何冊かのbounceをめくり、Tower Records、HMV、Amazon、Recofan、Disk Unionのサイトでカテゴリ検索をしながら、ページを高速スクロールする。
わずかでも手がかりを思い出そうとして、風呂に入りながら考え、ご飯をモグモグしながら考えてみたが、どうしても思い出せなかった。

ここまで見つからないと、店員に電話で問い合わせたい衝動に駆られるがもう時刻は深夜になっていた。一晩中検索は続いたが、結局もう一度タワーレコードに行って確かめなくてはならなかった。


本日の1曲
October 16th / Faulter


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