2月 9th, 2009 by taso
Nikon D90 ボディ
¥97,600
購入場所 ビックカメラ有楽町店本館
フィルム数本分の同時プリントが仕上がるまでに一時間はかかるから、その間喫茶店で時間を潰すことになる。同時プリントは1本あたり千数百円かかるし、すぐに写真が見たいのに、持ち込む時間が遅いと当日中の現像を受け付けてもらえないことだってある。
それにブログで写真を使いたければ写真をMacに取り込む必要がある。ホコリをエアダスターでプシュッーっと飛ばしながら、ネガスキャンする。高解像度であればある程待ち時間も長い。次に取り込むネガの端を指紋が付かないように持ち、ひたすら待つ。
・・・・・。
今更いうまでもないけれど、デジタルなら帰宅後にカメラをMacに接続するだけで上の過程をスキップできる。フィルムすら買う必要は無い。対してフィルムカメラは手間も金もかかる。これまで幾度となくこの行程を繰り返してきたけれど、そろそろ本気でデジタル一眼レフを購入しようかという気になってきた。
フィルム一眼レフはずっとNikonを使ってきたし、名機と評判のD80の後継「D90」が昨年発売されたこともあり、機種はすんなりと決定した。しかしこの時点ではまだ気付いていなかったのだ。レンズ選びがこれほど悩ましいということに!
一眼レフは「標準レンズ」でずっとやってきた。標準レンズとは人間の視界に近い自然な画角が得られるレンズで一般的に50mmのレンズが相当する。
ところがD90をはじめとする一般的なデジタル一眼レフは、フィルムとは撮像素子(さつぞうそし:光をデータに変換する部分)の大きさが異なるので、同じ50mmのレンズを装着しても画角が変わってしまう。要するにD90に50mmのレンズを装着しても “人間の視界に近い自然な画角” は得られない。
デジタルカメラで標準レンズの画角を得るためには、計算上33mmのレンズが最適ということになる。しかし、この半端な焦点距離の単焦点レンズは生産されていない。(Nikonの場合だと28mmか35mmかのどちらか、ということになる)
標準レンズにこだわりたい気持ちはあるけれど、驚くべきことに、デジタルでは簡単に叶わない望みなのだった(!)。
そんな焦点距離の問題に加えて「解放F値の値」や「絞りリングの有無」など、レンズの特性はいくつもの要素で構成されるため、どのレンズを選択するかは考えれば考えるほど悩ましいのである。
とりあえず手持ちの50mmレンズをこのボディに装着してデジタルライフを始めることにした。マニュアルレンズなので、オートフォーカスにもならないけれど、売り場で試写した際に違和感がなかったからだ。
ちなみにD90に50mmを装着すると、75mmの画角に相当し「中望遠レンズ」ということになるが、こうして説明しようとすればするほど文章がややこしくなっていくのも、また悩ましい。
本日の1曲
Gobbledigook / Sigur Ros
敬愛する写真家、Ryan McGinleyの作品が
アートワークになったSigur Rosのアルバム。名盤!
2月 2nd, 2009 by taso
森山大道はいつもコンパクトカメラで路上を撮影してきた。彼の長年のメインカメラはリコー製のコンパクトカメラ「GR」である。
彼の影響でGRを手にした人は多いと思う。敬愛する写真家と同じカメラが使えるなら、それを選ばないわけにはいかない。そんな動機でGRを購入したのは大学生の時、もう10年近く前のことになる。
そういえば、GRを購入した当初は「リコーってカメラ作ってるの?」とよく言われたものだ。リコーのイメージが「オフィス用光学機器のメーカー」から「高級コンパクトカメラのメーカー」に劇的に変わったのは、名機GRで作品を発表し続けている森山氏の影響が大きいと思う。
GRは2005年にデジタル化され、2007年には後継機のGRデジタル2が発売された。フィルム時代から比べてボディが一回り小さくなったものの、ほとんど同じ印象を与える。デジタルになっても、GRはボクトツとした外観の硬派なカメラなのである。
いつもモノクロフィルムを装填している森山氏が、今回初めてデジタルカメラ(GRデジタル2とGX200)を使った作品展を開催した。森山大道がデジタルを使う、これはファンにとっては大きなニュースである。
会場のRING CUBEはそれ自体が円形のビルディングで、ギャラリーの真ん中にある巨大な柱のような壁面に隙間なく作品が貼り付けられていた。作品を背にすれば、曲面を描くガラス窓から銀座4丁目交差点を見下ろすことができる。
銀座の街は外国のような雰囲気を持っていると思う。歴史ある建物は重厚で、質の良い洋服をまとった人が老舗デパートを行き交っている。最近では若者向けの店舗が増えたとはいえ、人々が銀座という地に抱く憧憬は根強いように思う。
毛皮をまとった女性の姿や、ショーウインドーに飾られたけばけばしい衣装の写真は銀座が歓楽街であることを思い出させる。
マネキンやポスターなどのイミテーション的モチーフや、女性の後ろ姿に注がれるファインダー越しの視線。シャッターや網タイツの模様を用いたグラフィカルな構成。それらはまさに “ダイドー的な” 写真であり、見慣れないはずのカラー写真も意外なほど違和感がなかった。
21mmの広角レンズは街の形相を俯瞰するに相応しい。標準レンズを装着した一眼レフとGRがあれば撮りたいものはたいてい撮れる。標準レンズでは入りきらない景色を撮りたければポケットからさっとGRを取り出して撮影すればよい。フレキシブルで写りも良く、ストリートスナップに適したカメラなのだ。
学生時代にはカメラを持ち歩かないと不安だった。いつどこで撮りたいものに出くわすかわからないからだ。そんな時もGRだったらさっとポケットに忍ばせることができるし、予備カメラとしてカバンに常駐させておいても良い。
展示数の少ないカラー写真の下地としてモノクロ写真の女性の顔が敷き詰められていた。存在感のあるこのマチエールがなかったらあの空間は随分淡白になっていただろうと思う。
空間を操るのは作家の意思だ。多くない作品数と特殊な会場の形態で写真の組み方が際立つ。小規模のギャラリーならではの、空間構成の妙を感じる展覧会だった。
本日の1曲
Alison / Holly Cole
森山大道写真展「銀座/DIGTAL」
http://www.ricoh.co.jp/dc/ringcube/event/daido_vol2.html
【 展覧会情報 】
■ 会 期:2009年1月7日(水)~2月1日(日) 11:00~20:00
■ 休館日:火曜日
■ 会 場:RING CUBE
東京都中央区銀座5-7-2 三愛ドリームセンター8.9F
■ 料 金:無料

1月 20th, 2009 by taso
この間友人と長話をしていた時、彼女は『年を重ねて自分の身を守る方法がわかるようになった』と笑った。悲しい出来事に心が動揺したとき、その動揺をこれ以上こじらせないために、どうするのが自分にとって最善か。
今、ドコモは『Answer』という広告キャンペーンを展開している。
昨年オンエアされたCM「STYLE登場」篇では若い女性の恋愛模様が描かれた。雨の中『答えがほしいの。』と男性に詰め寄り、のちに自分の部屋で携帯電話に登録されていた彼の写真を削除する、というストーリー。
このCMがオンエアされ出した頃、冒頭の彼女をはじめ、何人かの女友達が立て続けにこのシーンを話題にした。確かに、『さくじょ。』という呟きと、複雑な表情が印象に残るCMだった。
一見演出がかったこんなシーンも、恋をすれば日常に介入する。何人かの話を聞いていると、似たような経験をしている人が結構いた。時間を持て余し、なにかにすがりたい気持ちで彼のメールを見返せば、余計に寂しさが募ってしまう。
恋人と別れたある友人は、意を決して受信メールを一括削除した。
しかし空になったはずのメールボックスに「保護」していた彼からのメールが残ってしまったらしい。名前すら見たくない心境なのに彼の名前で画面が埋め尽くされてしまった。
彼女は結局、“鍵” のマークのついたメールを一つずつ開封して保護を解除し、削除しなくてはならなかったそうだ。大切なメールだから鍵をつけて何回も見返していたはずなのに、こんな時には全てが痛い。
クリアボタンを押しさえすれば消失するデータ。でも、今まで何度それに励まされてきただろう。一瞬で消えてなくなるものをどうしてこんなに愛しく思うんだろう。
彼の好きな曲を集めたプレイリストや、借りたままの本や、一緒に出掛けるはずだった約束とその行き先を、彼女は思う。あのほんの短いシーンには、誰の目にも触れない、ひとりきりの決意が描かれているのだ。
本日の1曲
開け放つ窓 ~piano version / 阿部芙蓉美

好きなCMを調べると前田氏がディレクションしていることが多い。
心の揺れを描くのが本当にうまい人なのだと思う。
■ Answer「STYLE登場」篇
http://www.nttdocomo.co.jp/corporate/ad/tvcm/081205_01.html
出演者 :堀北 真希 山崎 努 成海 璃子
ディレクター:前田 良輔
■ ソフトバンクモバイル「プロポーズ」篇
http://jp.youtube.com/watch?v=pli7bVWTpdo
■ 東京ガス「家族の絆・山菜の味」篇
http://www.tokyo-gas.co.jp/channel/200ch/flash/m2008_12_b.html
12月 28th, 2008 by taso
デジタルメモ pomera
¥21,800
購入場所 ヨドバシカメラ 新宿西口本店
年末の帰省をきっかけに
pomeraが欲しくなった。実家にはパソコンすらないから、時間を持て余す正月にブログの文章が作成できない。パソコンほど立派でなくてもいいけれど、携帯電話ではちょっと物足りない。
自分の中で購入を決めたのはよかった。でも人気商品でどこも品薄。予約を受け付けている店舗でも入荷は2月だったりする。オークションでも定価以上の高値がついているのだ。
一見すると小さなネットブックのように見えるけれどインターネットには接続できない。画面もモノクロでパソコンよりはワープロに近い。pomeraはそんな単機能なガジェットでありながら、ライターやブロガーの心を掴んで大ヒットとなっているのだ。
冬休み初日の午後、半ば諦めながらヨドバシカメラのウェブサイトを見ると「数量限定入荷」の表示。急いで店舗に電話をかけホワイトを取り置き、意気揚々とpomeraを迎えに行った。そして今、pomeraでこの文章を書いているのだ。
年末に欲しいものを買うということは「自分へのご褒美」的な意味合いも、無くはない。色々あったけれど一年間の仕事もなんとか乗り切った。でも本当の理由はほかにある。
ある友人氏は、写真日記
“デイ・バイ・デイ” のことをこう言った。
『あれ見るとね、なんか元気がない日っていうのがわかるのよ。で、やっぱりそういう日もあるよね、って思ってなんか安心するのよね。』
自分の情けなさに打ちひしがれたり、納得できないことに腹を立てたり、不安定な状況に心揺らいだり。
日常なんて良いことばかりがあるわけじゃない。読んだ本がすぐに役立つ日常でもない。だからもっと文章を書きたいと思った。
本日の1曲
ハイウェイ (Alternative) / くるり
関連エントリー
2008/11/01 『
買い物日誌009 あたらしい冬の私』
2008/11/01 『
買い物日誌008 ひのきのときめき』
2008/10/19 『
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2008/10/01 『
買い物日誌006 パーフェクトな記念品』
2008/09/12 『
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2008/08/17 『
買い物日誌003 まなつのねどこ』
2008/08/10 『
買い物日誌002 慎ましいソーダ』
2008/07/12 『
買い物日誌001 明け方のピエール』
12月 21st, 2008 by taso
今日リヴィング・トーキョーはリニューアルオープンします。
URLはそのまま。今まで通りにアクセスいただけますが、実はブログシステムごと変わっています。
ブログシステムは、8月に開設した
デイ・バイ・デイと同じ『WordPress』を使っています。(デイ・バイ・デイは、予想以上にたくさんの方に見ていただいているようです!)
WordPressの良いところは、プラグインが豊富にあることです。自分のブログに必要な機能だけを選んでカスタマイズしていけるところが気に入っています。
例えば、現在右サイドバーにある『人気エントリー』では、閲覧回数の多い記事が表示されています。これは『
WP-PostViews』というプラグインで海外の開発者が配布しているものです。これまではブログパーツでしか対応できなかったものが、プラグインによって簡単でスマートに実装できます。世界的にシェアされているブログシステムだからこそ選択肢が多いんです。
サーバーも契約済、ドメインも取得済なので、ブログの引越にお金がかかったわけではありません。ただ、想定外の手間がかかってしまいました。
一般的にブログの引越は旧ブログから記事をエクスポートして、新ブログにインポートするだけで済みます。ところが、JUGEMのエクスポート形式は独特で、WordPressにそのままインポートすることはできませんでした。
いくつかの手段を検討しましたが、最終的に全自動はいさぎよく(?)諦め、全ての記事を手動で移行することにしたのです。これは地味で骨のおれる作業です。
431の記事と822件のコメントをコピー/ペーストし、本来投稿された日時に設定しなくてはなりません。
引越までの道のりはこうです。
1. 新ブログ用WordPressをサーバーにインストール
2. 新ブログのテーマ(テンプレート)をカスタマイズ
3. 旧ブログの全記事を新ブログに手動で移行
4. 旧ブログの画像ファイルをサーバーにアップロード
5. 新ブログ管理画面で、記事内にある画像タグの全てを手動で書き換え
6. 旧ブログの全コメントを新ブログに移行
7. ドメイン設定
ようやく記事の移行が終わったのでここで公開することにしました。
実は4〜6の作業が終わっていないので、リビング内の他の記事へのリンクは無効になっています。見辛い部分があるかと思いますが、順次調整していくので少しお待ちください。まだ完全に移行が終わったわけではありませんが、ちょっとした達成感はあります。
リヴィング・トーキョーは来月3周年を迎えます。おそらくこれからも長くブログを続けていくでしょう。だから思い切って引越しました。
リニューアルしたリヴィング・トーキョーをよろしくお願いします。
本日の1曲
My Drive Thru / Santogold, Casablancas, NERD
